新図書館建設などに対する市政運営に反対する市民らによるリコール署名が有権者の過半数を超え、住民投票の準備が進む中、現職市長が辞職し選挙となった中津川市の市長選挙は、候補者乱立と告示直前に現職県議が出馬断念するなど混乱しましたが、図書館建設を反対とする保守系の候補者が当選しました。
ここでの大きな疑問点は、市議会の対応が挙げられます。図書館建設などのミックス事業を議会は良しとして可決しています。その後出された「新図書館建設に関する予算執行の凍結を求める決議について」も否決しており、民主主義の崇高な理念で構成されている議会において可決された議案を、その議員が市民とともにリコール運動をすることは、議員自らが二現代表制下の地方議会の在り方を否定することとなります。
市長の辞職はともかく、同時に議会も自主解散し、同日選挙を行うべきではなかったかと思います。実際、中津川市議会では昨年12月議会に「中津川市議会の解散に関する決議」が提出され、賛成10、反対14で否決されています。これでは、議会が責任を果たす場を自ら放棄し、説明責任を果たしたうえで民意を問う機会を自ら無くしており、自身の保身に走ったと酷評されても仕方がない行動です。
議会は十分議論を尽くし、議員は市民の代表であることを自覚した上で、市民の意見を集約し真のリーダーとして責任ある行動をすることが基本だと考えています。
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