今回の中国軍によるレーダー照準事件は、中国側から「日本政府のでっちあげで、茶番だ」との発言がありました。
どちらかが嘘の報告をしているか、または認識の違いなのかは解りませんが、明らかに中国側が不利な状況であることは明白です。
TVの報道番組で「中国軍にレーダーを照準されても、前回と同じように今回もオープンにしなければ良かったのではないか。これで日中首脳会談が延期される」と言ったコメンテーターがいましたが、それは間違いでしょう。
政権が替わり、中国や北朝鮮に対する外交をしっかりと対応し、国民や国際社会に対して情報を公開し、現状を認識するとともに、東アジアの中で日本が置かれている情報を共有することは大切です。民主党時代にも同じようにレーダー照射があったかどうかは、わかりませんが、国防・外交問題をひた隠しにしてきた経緯は否めません。結果、中国・北朝鮮・ロシア等に好き勝手されてきたこの3年間で失った国益も大きなものがあります。
海洋・漁業監視船の領海侵犯から、航空機による領空侵犯、総参謀部の「戦争準備指示」とエスカレートしていた中国の挑発は、完全に次元を超え、今回のレーダー照射は、頭に拳銃を突きつけて撃鉄を起こすようなもので、東アジアの危機レベルは数段上がったといえます。
北朝鮮の核開発、これまた中国の大気汚染問題とこの二つの国による脅威は増すばかりですが、国民の生命財産、領土、領空、領海を守るべき自衛隊のあり方を憲法改正を含め見直し時期にきています。
とある民主党議員が安部政権に対して次のようにコメントしています「失敗はここまで人を慎重にさせ、成長させるものなのか。安倍総理の政権運営を拝見して、野党の立場ながら、手堅さ、慎重さを感じています。何より私が安倍総理から感じるのは、民意への畏れ(敬い、かしこまる気持ち。畏怖・畏敬の念。恐れ)政権を運営していくことの難しさや厳しさといったことへの畏れです。為政者(政治を司る立場の者。政治家、官僚等)にもっとも求められる姿勢がこの畏れではないのか。そう感じます」。これには私も同感です。民意への畏れは政治家に最も必要なことだと思います。
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