ひまわりのたね通信

武雄市視察のまとめ

 武雄市図書館は平成元年の第三次武雄市総合計画に基づき策定された市民文化の森構想のもと、平成10年に図書館・歴史資料館の建設工事が始まった。平成11年2月に愛称を募集、3月末にエポカル武雄と決定し、平成12年10月1日に開館した。平成18年4月7日から図書館の金曜日の開館時間を1時間延長し19時までとした。

 平成19年3月1日に図書館システムを更新し、図書利用カードを切り替えた。 同年5月からはこどもの日と文化の日以外の祝日も開館することになった。
平成24年4月から毎週月曜の休館日が毎月第1月曜日となった。 同年5月4日に株式会社カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)を指定管理者にすると発表、11月1日から平成25年3月31日まで改装工事のため閉館し、その間11月15日から2月28日まで武雄市文化会館内に臨時図書館を設けて一部図書を貸し出した。
平成25年4月1日、全面改装し、CCCを指定管理者とした運営が始まった。CCCは目的外使用の許可を得て蔦屋書店を設置。貸出対象を日本国内居住者に拡大。図書館の開館時間を延長、休館日を廃止する一方で、歴史資料館の休館日を月曜日とした。

 開館時間・営業時間は9時から21時まで休館日・定休日は年中無休となった。こどもトイレ・授乳室、蔦屋書店 武雄市図書館、サービスカウンター、セルフカウンター – 図書館資料の貸出、音楽・映像ソフトレンタル及び書籍・雑誌販売の会計を兼ねるセルフPOSを導入し、楽天Edyも利用可となった。
また、スターバックスコーヒー 蔦屋書店 武雄市図書館店は、 蔦屋書店に置かれたCCCが経営するライセンス店舗。公式サイトでは6席、パンフレットの利用案内ではテラスを含めて102席とされる。その他ソフトバンク公衆無線LAN利用可となっている。

 CCCのニュースリリースによると4月30日に時点の1ヶ月間の利用者は99,358人で前年比500%の増、図書貸し出し数は55,987冊で206%の増と大幅な増加となっている。大型連休10日間の来館者も47,126人となっている。
 新図書館はもともとあった図書館をリニューアルしたもので、改修費は7,5億円(内CCCの負担3,5億円)、5年間の指定管理で運営費は年間1,1億円で年間1千万円の経費削減したうえで、CCCからの賃料が年間600万円(スタバ、書籍販売、DVDレンタル等)で市の職員はいません。スタバも入れた販売スペースは全体の2割となっている。従来の図書館のカテゴライズでは利用者の立場では使いにくいことから、書籍販売と同じ分類とした。また、本を借りる際の手続きは約10秒で完了する。

 また新図書館にて実現する9つの市民価値として
1.20万冊の知に出会える場所
2.雑誌販売の導入
3.映画・音楽の充実
4.文具販売の導入
5.電子端末を活用した検索サービス
6.カフェ・ダイニングの導入
7.「代官山 蔦屋書店」のノウハウを活用した品揃えやサービスの導入
8.Tカード、Tポイントの導入
9.365日、朝9時〜夜9時までの開館時間
指定管理者制度によりサービス拡充と行革を実現する!としています。

 今回の視察にて図書館を利用する側のニーズに答える運営がいかに大事かを再認識した。若者から高齢者までがそれぞれのライフスタイルによって利用することが出来る運営方法は、今まであった図書館に対するイメージを大きく変えることとなった。結果まちづくりの大きな課題である賑わいづくりや若い世代のみならず、各世代にも支持される運営によって市内外を問わず武雄市に人々が集まってくることとなった。

 次にフェイスブックを使った情報発信では、SNSを利用することにより旧ホームページでのアクセス数が月刊5万件であったものがフェイスブックでは300万件となり、月100件以上の投稿があるとのことだった。またFBを行政情報、観光情報、風景等の発信、災害情報の発信等に利用し、特に災害時の情報発信ではリアルタイムに水害の情報(道路冠水個所など)を発信することができた。今後もFB、ツイッター、HP、広報誌等を利用し、生きた情報の発信を行うとのことだった。全職員がアカウントを取得し市民等からのコメントに即時対応しきめ細やかなサービスを行っていることは市民生活向上と業務の効率化に大きな影響を与えている。低コストでSNSは導入できるため、これらの利用を推進すべきである。

       

       

       

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