みどりの丘公園で偶然見かけた大きなバルーンの傍まで行ってみると、岐阜県内の工業高校が「缶サット」大会を開催していました。
>
缶サット甲子園とは、高校生が自作した缶サット(空き缶サイズの模擬人工衛星)およびキャリア(缶サットを搭載する機構)を打上げ、上空での放出・降下・着地の過程を通じて、技術力・創造力を競う競技会です。
2008年から開催されており、今年2013年で第6回目を迎えます。本大会は、”「理数が楽しくなる教育」実行委員会”(以下「実行委員会」)の主催によるものです。
国土が狭く資源にも乏しい日本は「科学技術創造立国」を掲げていますが、その基盤となる人材育成には大きな問題を抱えています。特に、科学への興味・関心が世界的にも低いこと、工学系志願者が減少を辿っていることなど、「理科離れ」が顕著だと言われています。
その一方で、”理科が楽しい””分かる”とした小中学生の割合は比較的高く、その理由として「自分で調べたり考えたり体験する授業」「観察や実験の後にまとめをする授業」の存在を挙げています。このことから、小中学校の段階では、実験等の体験的な学習が理科教育において重要であることが認められます。
しかし、残念なことに高校では大学受験対策が優先され、実験等の体験的な授業は敬遠される傾向が強く、理工系への関心を十分持てるような授業カリキュラムとはなっていないのが実情です。
このような日本の実情を憂慮し、「理科離れ」を食い止めることや理工系人材育成を進めることが重要な課題であると位置付けられ、大学・学会・地方自治体・一般企業等による各種の理科教室やものづくり教室等が全国で開催されるようになってきました。
ところが、そのほとんどが小中学生を対象としたものであり、将来の進路選択をする重要な時期にある高校生を対象としたプログラムは多くありません。
また、日本の学校教育は、知識の習得を主眼とする教育が中心で、学習した知識を活用する実践的な教育が不足しています。机上での知識で完結してしまい、その知識の効用についての実体験がほとんどないという点は、日本の学校教育の問題点であると言えるでしょう。
目的
以上の現状を踏まえ、「缶サット甲子園」は、将来の進路選択という大事な時期を迎えている高校生を対象として、
理工系の楽しさ、面白さ、魅力などを感じてもらい、広く科学や工学への興味と関心を高めること
座学で学んだ知識について、その働きと役割を自ら実感できる体験をすること
与えられた課題だけでなく、生徒自ら課題を発見できる能力の開発
理工系への進路選択を後押しする
などを目的としています。
<
私も「缶サット」と言われても何のことか、さっぱり解りませんでしたが(会場の多くの方が理解していませんでした(@_@;))調べてみて、なるほど!と理解できました。地元の可児工業高校がホスト役のようでしたが、見ていて楽しい大会でした。もう少し宣伝しても良かったかも・・・・ですね。
PS.現場にいた消防署や警察官もあまり理解していないようでした。
バルーン下の黒い点が落下傘を付けた缶です
この記事へのコメントはありません。