「水道料金については、現在の水道料金を適正料金とし維持することが適当である」可児市上下水道事業経営審議会が、市長に対して答申した内容です。
可児市の水道料金はなぜ高いか?・・・・それは自主水利権を持たず、受水を全て県水に頼るしかない現状があるからで、この水利権とは何とも厄介なもので、可児市のすぐ脇を流れる木曽川の豊富な水を受水することは出来ない。兼山ダムで取水している愛知用水を含め愛知県と名古屋市で独占している状態です。
一方県水は県営水道事業により運営され、東濃・可茂用水に水を供給しており、県営水道料金は運営する県が決めることとなり、将来、管の改修などを理由に100億近い内部留保金を持っており、以前より県水の値下げ交渉を水面下で行って来た結果、10%の値下げが決定され今回の審議会への諮問となりました。
人口減少、高齢化の進展、経済の低迷、節水意識の向上などで、近年では一般会計から1億円程繰り入れている状況が続いていました。そんな背景もあり水道料金は据え置きとなったわけですが、平成13年から2度の値下げも断行し、乾いた雑巾を更に絞るような経営改善を行ってきたことも事実であり、今回の答申は受け入れるべきだと考えます。結果、一般会計からの繰り入れが無くなるか、減少すれば間接的に値下げしたということになります。その浮いた分を違う市民サービスに充当すれば問題はないが、それは何かを明確にする必要はあります。更なる経営改善を進めると共に、水利権という難問についても考えて行く必要があります。
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