今日の委員会で出前講座の報告書が出来上がりました。私の考察を掲載します。
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考察
平成27年12月10日に可児市議会地域課題懇談会出前講座IN可児高校「18歳選挙権をきっかけに政治と選挙を考える」と題した出前講座を行いました。主催は可児市議会 議会改革特別委員会で場所は可児高校会議室、参加者は生徒35人、市長はじめ選挙管理委員会職員が5名、NPO縁塾会員5名、可児市議会議員17名です。可児市長が「政治と選挙にどう向き合うか」と題し講演し、私からは「地方議会からみた政治の役割」と題し、国と地方の仕組みの違い、年代別投票率や選挙へ行くことの意義などについて話をしました。その後9班にわかれ「どうしたら選挙に行くのか?」をテーマにグループディスカッションを行い、意思と関係なく生徒を「行く派」「行かない派」に分け、それぞれの立場から意見を出し合い、行くにはどうしたらいいかの結論付けをし、各班で発表し問題を共有しました。生徒からは「学校でも投票できるようにする」「国や地方の選挙の投票日を同じ日にすれば、投票率が上がり、経費も削減できる」といった意見が発表されました。なかには「若者の考えを反映させるため、年代別の人口に応じて一票に格差をつける」との提案もありました。
参加した生徒のアンケートでは、Q1.視野が広がり、理解が深まり、参加してよかった とてもあてはまる21。あてはまる11。どちらかというとあてはまる4。でまったくあてはまらない。あてはまらない。どちらかというとあてはまらない。はゼロ。Q2.社会・政治・選挙が、より身近に感じられるようになった。とてもあてはまる11。あてはまる19。どちらかというとあてはまる6。でまったくあてはまらない。あてはまらない。どちらかというとあてはまらない。はゼロ。Q3.自分の将来や日頃の生活について、より深く考えるヒントになった。とてもあてはまる17。あてはまる12。どちらかというとあてはまる7。でまったくあてはまらない。あてはまらない。どちらかというとあてはまらない。はゼロという結果となりました。
ここで参加した生徒の感想文を紹介します「今まで選挙なんてまだ先の話だからと考えようともしませんでした。講座に参加してみて、市長さんや可児の議員さんたちと話し、どうしたら選挙に行くのか考えました。いろいろな案が出て話し合いも深まりました。しかし、出た案が実行に移るのは、まだまだ先だと思います。これを機会に選挙について、これからの未来について考え直したいと思います」
初めての出前講座ということで心配はありましたが、学校内で地域課題懇談会を行うことで、生徒がリラックスして臨めたのではないかと思います。初めての生徒も早い段階から打ち解けて活発な意見交換をすることが出来ました。また、開催前にグループ内で自己紹介などを行ったことでその効果が増幅されたと思います。
今後は出前講座を各高校で開催することを視野に入れて活動します。また、平成28年2月10日開催の高校生議会、高校生が考え、提案する条例づくりを進めていきたいと考えています。
日本創成会議は、人口減少問題検討分科会の推計による896の自治体が消滅可能性都市であると公表しました。このことは自治体に大きな衝撃を与えることとなりましたが、処方箋もなく突然発表された自治体では未だにその影響から脱出できない状況です。日本版CCRC構想などにみられるように、地方と首都圏や大都市における関係の改善は非常に難しい状況にあります。国は平成26年12月に「ひと・まち・しごと創生総合戦略」を作成しました。それに基づき、各市町村で総合戦略が作成されました。その内容は地方経済の安定、若い世代の結婚・妊娠・出産・子育て、若い人が住みたいと感じるまちなど、残念なことにその内容は金太郎あめのごとくで、その政策・施策は似たものとなってしまい戦略といえるものとはなっていません。地方を変えるためには、多様な市民の意見を集約し、議論を重ねることができる地方議会こそが最も相応しい組織であり、議会報告会、意見交換会、各種懇談会などを通して得た市民の意見や要望を、議会が持つPDCAサイクルの中で反映させ、市長を中心とする執行機関に対し、議会が決定した意思を伝えることにより、よりよい施策となるよう徹底した議論をすることが必要です。また、地域への愛着や当事者意識の醸成、広い視野や新しい経験の獲得など、地域の魅力を知る場を作ることも議会の大きな使命のひとつです。このような取組を通して、ふるさと発展に寄与する人材の育成こそが、地方創生への大きな一歩となると確信しています。
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