新年会周りも昨日で終わり、やっと正月が来たような気分です。体調も少しもどってきました。
視察研修報告書
1.コンセンサス・デザイン・フォーラム2016
対話と協働によるまちづくり」をテーマとした、「コンセンサス・デザイン・フォーラム2016」は、各地のまちづくりの実践者が集い、早稲田大学の北川正恭名誉教授による基調講演・ミニサロン、牧之原市の西原茂樹市長、氷見市の本川祐治郎市長のファシリテーションによるセッション、グラフィック・チームによるハーベスティング等を通じて、「対話と協働のまちづくり」の次の一歩につながるアクションを紡ぎ出す研修だ。
北川教授の講演では、地方創生における地域の有り方として、国からの要請という形ではなく、主権者である市民が積極的に地域の事を考え、行政やNPO団体とともにまちづくりを考える必要がある。そのためには対話と協働が不可欠で、それぞれがその立場において対話を進め課題を解決していくことが大切だ。民間や行政では広がってきているが、議会の動きが悪い。可児市議会のような取り組みが広がることを期待する。との内容の講演であった。セッション?では、西原市長がファシリテーターを務めワークショップが行われ、12グループでは私がパイロットなり可児の課題を提供し、グループ内(クルー)で議論を進めた。
セッション?では、本川市長がファシリテーターとなり、明日から始める次の一歩をグループ内で議論した。
今回の研修で体験したグラフィックハーベストは、
<企画>
(1) 駆り立てられる:中心的にプロセスを動かしていく強い当事者意識を持つ人がプロセスを立ち上げ、また強い当事者意識を持つ人を巻き込んでいく。
(2) 大切なことを明確にする:対話の目的、対話を通して何を得たいのかを明確にし、共有する 。
(3) 支度を整える:参加者が気持ちよく対話が出来る環境を整える。具体的には、「場所を確保する」、「ホスティングチームを組織する」、「呼びかけの問い(Calling Question)を考え広く参加を呼び掛ける」、「対話のプロセスを設計する」、などである。
<当日>
(4) 集う:参加者が集まり、対話を実践する。
(5) ハーベストする:対話を通して得られた価値を収穫(ハーベスト)し、参加者間で振り返りの機会を持つ。そしてアクションに繋げるために更なる対話をする。
<対話後>
(6) 行動する:実際にアクションに移す。
(7) 振り返る:アクションについて、評価し、改善するための対話の場を持つ。
(8) 全体を通してやってみる:とりあえず、途中で中断することなく、(1)から(7)までを一連のプロセスとしてやり通す。
となり、その過程を図で表現しより分かりやすいものとする事が目的だ。今後はこの手法を学習し、取り入れるよう努力していく。
2.シティズンシップ推進 実践フォーラム
まずは北川教授の講演では、先日の内容に加え18歳選挙権に行政(選挙管理委員会)としてどのようにかかわるか、主権者教育は教育現場での現状は決してうまくいっていない。議会としてのかかわり方は等について話があった。これを契機に地方の力を見せるときだ。議会は傍観者になってはいけない。と力説されていた。その後文科省と総務省からの講演があったが、副教材を作ったあとの学校や社会教育での具体的な取り組み方や事例紹介がなく、副教材を作ったことに満足しているかのようで、現場でのことは他人ごとのように感じた。その後大阪W選挙を用いた模擬選挙の事例発表が、大阪府選管、クラーク記念国際高校、代々木高等学院から事例発表があった。それぞれ特徴があり模擬選挙が有効な手段であることが理解できた。可児は18歳選挙権出前講座を行い、それを経験した高校生メンバーが中心となり3月に模擬選挙を実施することとなっている。そのうえで参考にしたいところが多々あった。法政大学の林教授からは、実際の選挙に合わせた模擬選挙の利点と主権者教育の展開について報告があった。主権者教育には議会がもっと関与すべきとの発言があった。北川先生の総括では、可児市議会のような例は全国的にも稀だが、これが地方議会のほんとの姿だ。みんな可児のようにそろそろ本気で動いてはどうか、明日から本気でやってくださいと何度も発言された。
高校生を対象に進めている今の事業はとても珍しいようだ。その理由は、高校生自らが企画運営し進めている点だ。どの事例も用意されたフィールドに参加しているもので、参加させられている感が否めないが、可児が進めている方法は彼らのやる気スイッチをONにすることができるものとなっており、若者への広がりが期待できる。今後も高校と大人が協働で対話し企画していくこの方法を進めて行きたい。また、グラフィックハーベストを取り入れるとそのスケールもアップすると思われる。
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