ひまわりのたね通信

研修会に参加して

今回の研修会も充実した内容でした。

北海道大学名誉教授の神原先生、早稲田大学名誉教授の北川先生、芽室町議会の広瀬議長、芽室町病院の西科局長、広田北海道議会議員、グラフィックの牧原さん他沢山の方の話を聞くことができました。

2018議会研究合同フォーラムIN北海道
自治体規模と議会改革
~自治体の規模の違いによって、議会改革にどんな差があるのか、あるべきなのか~

立命館大学法学部教授 駒林良則
議会事務局研究会は事務局職員や経験者、議員、首長、研究者、国会図書館職員などで構成、あくまでも議会事務局の研究をする会である。研究会の機能は情報の共有、ネットワークの構築で年3回から4回開催。報告書を刊行した。2019年記念シンポジウムの開催と記念出版。

軍師ネットワークの現在・過去・未来  大津市議会局次長 清水克士
軍師とは議会の政策立案を支える参謀。チーム議会の必要性「議員と職員が議論できる環境」ひとごと意識や指示待ち職員ではだめだ。伝統・格式・権威・通説を壊す変えることが重要だ。改革の先進議会の考えを点から面へ。事務局職員が外で勉強できるように環境整備。
自治体規模で変わってくるのは立法機関としての役割が果たせるかどうかの違いによる。

メーリングリストを活用した事務局職員ネットワーク 木須美樹
グループラインのようなもので議員を除く議会関係者。情報・裏情報・モチベーション等違いの発見をする。議会運営、議員の資質、職員の資質、執行部との関係、関わり方を自らの問いに置き換え意識改革を進める。情報を共有できる場や意見交換が自由にできる場が必要。

パネルディスカッション
横浜市会議員 花上喜代志、三重県地方自治研究センター 高沖秀宜
札幌市南区地域政策研究会 大原義行、北海道大学名誉教授 神原勝
札幌市職員 渡辺三省

横浜市会:大都市議会での課題は市民と役所との距離感が遠い。横浜市は特別自治区を目指している。大阪のような都構想は持っていない。374万人(四国4県は400万人)の人口で一つの教育委員会(512校)では無理があり18区ごとにほしいが現在4カ所に分けている。神奈川県から独立して特別自治市。18区で86人の議員であるが区議会をおくことは考えていない。区ごとの議会の在り方を考えている。区民協議会・区民会議などを作り地域の要望を実現していく。
大規模自治体の議会改革:東京都議会138名(定数148名)の職員でスタッフは充実している。大阪府議会は若手を中心に改革意識が高く職員がそれをサポートしている。
議会改革の成果として議員の審議能力向上に繋がっているか。必ずしも大規模議会の改革が遅れているとは言えない。中核市議会の遅れが目立つ。事務局職員がそれなりに活動している議会は改革度が進んでいる。政策立案に関与する人員配置をする(大規模議会は会派をサポートする)⇒議会事務局がシンクタンク。議会局よりも議会政策局とすべし。

札幌市南区政策研究会:総合区制度の採用。市議会各区常任委員会の設置。市議会全体の行政チェック機能強化。南区は人口減少が続いている。立地適正化計画により郊外住宅地の人口減少しており、その原因は具体的対策が行われていないためだ。議会基本条例がどのような役割を果たしたか評価を行うべきだ。

神原勝:小規模議会は機動力があるが大規模議会においてもあるべき議会の姿は同じだ。政党制の会派ではなくて二元代表制下での会派として意識すること。大都市では生活の中で自治というものを実感できない。大都市部は都心のビッグプロジェクトに税金が投入され住宅地にはいかない。地域ごとの政策理念ではなく個別政策の具体例を示さなければならない。縦割りの行政に対し縦割りの常任委員会で対応してはだめだ。横割り横の連携が必要である。そして市民参加も加える。議会が面で動かなければならない。

会派のあり方:横浜市会では市長の与党か野党かで活動している事実がある。会派で各種団体と懇談し政策をまとめ市長へ提出している。会派で役職調整をする。議会事務局は会派からの仕事(政策議論)を避けるようにしているのが実態。会派の活動が見えないことが問題だ。与党野党的な考えはよくない、機関としてどう活動するかが最優先だ 会派は仲良しグループでいいのではないか二元代表制下での会派は必須ではない。会派は選挙後の体制づくりには必要だがそれ以外は重きを置かない方がよいのではないか、会派の枠を超えた活発な議論が必要だ。地域の事を専門的に議論する場が必要なため区ごとの常任委員会が必要。地域別委員会を作るのであれば特別委員会から始めたらどうか。委員外委員の活用を積極的に行うべき。議会の透明化については事務局が議員や議会を説得すべきだ事務局の責任・役割は重大だ。

自治体規模により議会の在り方は少なからず違ってくる。自治体面積による広域的な部分と人口規模による議員数のあり方など一概に判断できない。議会活動自体が自治体内で完結するものもあれば広域にわたる課題も多く存在する。先ずは議会事務局の機能を強化し、情報の取得や交換を活発にすることが必要ではないか。議会機能向上は住民福祉向上に直結する。行政を牽制するばかりではなく政策を厚くするための議会内での議論が必要だ。都道府県議会や政令市議会、一般市議会、町村議会の使命は同じだが役割は規模により違ってもいいのではないか。今必要な事は何かを議会と市民、行政でしっかりと議論や対話をすることが何よりも大切な事である。
LM北海道勉強会
胆振東部地震:断層が動くのではないかと噂で聞いていた。厚真町温暖で便利なまち、交通の便が良好。農業と酪農、抜群の利便性を持った緑のまち。
議員バッチをつけて行動をしない。避難所で眠れない。ストレスが溜まる。コーヒーを提供しよう。電源喪失時はガソリンが一番大事。今回は燃料があればどうにかなった。ガソリンの供給が止まったのでSNSで情報をとった。電源小執事はTV等みれないため情報が不足。
最初の3日は最低限のスペースの確保。片づける前に写真にとって記録を残すこと。SNSの誤情報の発信は混乱を招く。子供の居場所が避難所などで潰された。避難所の雰囲気が悪くなった。FBの威力を感じたSNSを見て無料ランドリーを民間企業が設置した。被災者は生活困窮者じゃない。役場OBが大事。
大西市長:自治体職員63,741人 NPO2万人 ボラ37900人 67億円
大阪北部地震166人、西日本2216、胆振30人支援 避難所、家屋調査、災害マネジメント、液状化対策、災害廃棄物等、災害を経験した自治体の役割。経験がない自治体も積極的に経験させる。
風評被害。どんどん観光にいくべき。
熊本地震は関連死が多い。仮設住宅12千人いる。公助が限界だ。善意が被災地を困らせる。食べ物がほしい時に衣料品が大量に届く。重機が使えないため人力が必要。助け合いのネットワーク構築。選挙を通して復興を考える。

災害時業務継続計画(BCP)は最低限必要だと思う。行政も議会も日頃からBCPに則った訓練を実施し対策を用意しておくべきだ。胆振東部地震では土砂災害が大きく取り上げられており実際被害も大きかったが、市街地の被害も大きかった。それにブラックアウトが重なり行政と市民は大混乱に陥った。BCPはブラックアウトを想定していなかった。
熊本地震では発災後行政対応が遅れたの震災に対する備えが不十分であったことと、行政も市民も震災に対する意識がほとんど無かったことが原因だ。震災や豪雨災害を未経験な自治体は積極的に担当職員を被災地に派遣して経験させることが必要だ。また、被災地の調査研究や復興状況など幾度となく現地視察をする必要がある。また、風評被害に対する備えもしておかなければならない。北海道では今なお外国人観光客数が低迷しているし、熊本地震では九州全域で観光が低迷してしまった。これら諸課題を意識して各方面から災害対応を考えなければならない。また、災害への備えを市民に広く訴えていくべきだ。

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