「地方から国を変える、地方は地方議会が変える」という自覚のもと議員活動を実践し議会活動の機能充実を図る。NHKの地方議会アンケートは回収率60%に及び約2万人が回答したことは高い評価に値するとパネラーからの発言だが、その内容については議会に対して批判的なものが多くあった。また、先行する議会も多く存在し議会基本条例の制定数も市議会では500を超えてきた。議会基本条例を制定することにより「チーム議会」を作り議会が人格を持ち始めてきたことはいい傾向だ。
議会事務局セッションでは「その職場がやりがいがある職場かどうか」が重要で、お茶くみや議員の世話役を強いている議会はすぐにでもやめるべきで、議会事務局は議員や議会のために仕事をしているという感覚をなくし、議員や議会と共に市民のために仕事をしているという自覚を持つべきだ。事務局と車の両輪のごとく前へ進むことが大切だ。また、議会や議員への適切なアドバイスも重要な役割だ。
行政のIT化は現在地方を中心に拡大しており、今後小規模自治体で議事録や資料作成のIT化が進んでいく。今後は事務処理が正確で迅速にできる時代へと変わっていく。可児市議会でもそろそろ準備を進めていく時がきた。
片山教授の講演では「チーム議会とは、議員みんなが力を合わせて二元代表制の機関として活動することだ」と力説され、チームスポーツは勝つことが目的だが議会は決めることが目的だ。議会が決めたことを行政が執行する企業の取締役会と同じ役割がある。議会は裁判の仕組みとも似ている。検察が出してきたものを全部通す裁判官、全部反対する裁判官はいない、賛否がある中で十分調査し物事を決めていくさまは議会と精通する。議会の基本的な姿だがこれが出来ていない現状を打破する必要がある。
首長セッションでは、首長自らが首長と職員が出してきた議案や政策が間違いないだろうと高をくぐることはいけない。また、一般質問などで数字を聞いたり「市民の意見はどうなってる?」などを聞くことは愚の骨頂だ。議会が教育委員会の品質管理をしっかりとすべき、条例の棚卸なども必要だ。議会は議会としての意思を示すべきで行政との対極でなければならない。
市民セッションでは新城市、可児市、牧之原市、飯綱町の事例発表があり、それぞれの地域で若い世代が行政や政治とかかわりをもって活動している、可児の田口君からは以前私が言った言葉「若者や市民を育てていくのも議会の重要な仕事だ」が紹介された。牧之原市では、なかなか議会改革が進まなかったが少し動き出した「可児市とは逆で市民が議会を育てている」という言葉印象的だった。
国会議員セッションでは、右肩上がりの経済下では政策に当たり外れがあってもいいが、右肩下がりの状況では外れは許されない。石破さんから「エネルギー作らず、食料作らず、子供産まない東京に人口が集中することで日本は崩壊する」との発言があった。「やりっぱなしの行政、頼りっぱなしの企業、無関心な市民」によって地方は危機的な状況となる。やはり薄っぺらな地域づくりでは地方は守れない。
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