日本国内でも感染が広がってきた新型肺炎コロナウイルスは、名古屋市でも感染者が確認されました。誰が悪いわけでも、だれの責任でもない新ウイルス感染ですが、やはり情報を管理統制する中国で発症したことが今の状況を作ったこと(感染の拡大)は否めません。オリンピックなどのイベントや経済にも大きな影響を与えそうです。国会でもう少し真剣に議論してもらいたいとつくづく感じます。
大垣市民病院時代に肝炎ウイルスの研究に没頭していた時期を思い出します。文献によると新型コロナウイルス“2019-nCoV”はヒトからヒトへ感染することが分かっており、国内でもヒトヒト感染を起こした事例があります。感染経路は主に飛沫感染と接触感染(感染者の咳やくしゃみによって飛散した唾液や痰などに含まれるウイルスを飲み込んだり、触れたりすることによって感染すること)で、空気感染の可能性は少ないとされています。症状として新型コロナウイルス関連肺炎では、発熱(37.5℃以上)、喉の痛み、咳や痰、胸部不快感などの一般的な肺炎症状が見られるケースが多いとされていますが、これらの症状がほとんどない感染者も報告されています。一方で、急激に呼吸困難などの症状が現れて死に至るケースもあるとされています。また、中国の国営メディア“新華社通信”の報告によれば、新型コロナウイルス関連肺炎は典型的な肺炎症状だけでなく、下痢や吐き気などの消化器症状、頭痛、全身倦怠感といった一見肺炎とは関係のないような症状が現れることも多いとのことです。このため、診断の遅れにつながり、感染が拡大する可能性もあるとして注意喚起がなされています。新型コロナウイルス関連肺炎の治療方法は現時点では確立していません。このため、現時点では、発熱に対する解熱鎮痛剤、呼吸困難に対する酸素投与や気管挿管、脱水に対する補液など、それぞれの症状を改善することを目的とした治療が行われます。すなわち、根治療法は無く症状に対する対処療法でウイルスを壊滅することしか出来ないわけです。とにかく、現時点ではワクチンや特効薬がなく、感染を防ぐ以外に有効な方法がない以上、個人の意識と努力によって感染を回避するしかないようです。放射線と同じで、目に見えない恐怖に対する意識向上は難しいですが、やるしかないですね。
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