今回のこの問題は数点の疑問が残ります。
? なぜこの時期か・・・・すでに開校準備に入っている設置側の言い分や、入学を希望する学生たちの声、地元自治体関係者の意見などを全く聞くこともなく、突然の不認可はあまりにも理不尽であり、大学受験が始まろうとするこの時期ではタイミングが悪すぎる。受験生を持ったことのある親なら誰もが思うこと。
? なぜ既設大学の増員は許可されるのか・・・・不認可の理由に「(大学の)質が低下しているんですよ。量より質が大事なんです」と持論を展開していますが、既設大学の増員や増設は許可している現状はどう理解するのか、既得権益を保護しているようにも見えるし、新設校は質が悪いともとれる発言です。
? 審議会のあり方は・・・・審議会は答申を官庁に提出しますが、答申には原則として拘束力はありません。答申を政策に反映させるかどうかは官庁の判断によるものですが、今回の場合、その答申内容が可から不可となりましたが、その逆で不可から可となる場合も考えられるのか。大臣会見で「今後、設置審のあり方を抜本的に見直していく」という中で、これからの問題を、自身の判断で現時点での3校の認可を認めないのは、イノベーション(改革)なのか?傲慢ではないか。
? 田中大臣は教育現場が抱える問題を把握しているのか・・・・大臣会見では、設置審のありようについて協議していく抜本的に見直す。 大学教育の質が低下し就職困難。 大学の経営問題。 定数不足のため海外から学生を招いている 。ホントの学力がある人間が自立していくべき等発言していますが、この大臣どこまで現状を把握して決定し発言しているのか?この人ほんとに大丈夫か? と感じます。「大学を地図に落とし込んで数えたら800あった」・・・・だから多すぎる。こんなんでいいのでしょうか。確かに問題を抱える学校も少なくはありませんが、調査・研究を行い、熟議を経て決定すべき大事な事柄です。人の人生を大きく狂わせることがある決定を浅はかな判断で行ってもらいたくないと強く思います。
以下報道記事
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田中真紀子文部科学相が秋田公立美術大の新設を不認可とした問題で、同大への移行を目指している秋田公立美術工芸短大(秋田市)の樋田豊次郎学長が4日、記者会見し「大変理不尽で、とても乱暴だ」と述べ、不認可の撤回を求める意向を示した。
同短大のアンケートでは北海道と東北の高校生900人以上が美術大への入学を希望していたと説明し「生徒の学び、活動するチャンスをつぶしてしまう。そこに一番怒りを覚える」と強調した。
同短大は、美術大へ編入を希望していた在校生32人向けの説明会を早急に実施する。来年度の新入生募集については、年内をめどに結論を出す予定だ。
樋田学長は同時に不認可とされた札幌保健医療大(札幌市)、岡崎女子大(愛知県岡崎市)とも連携して撤回を求める考えを示した。
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