ひまわりのたね通信

東日本大震災から5年

 昨日は予算決算委員会の冒頭と発災時間の14時46分に2回黙祷を捧げました。まだまだ復興の途中、福島にいたっては原発の処理や除染もおぼつかない現状です。そんな中、高浜原発の停止は今後のエネルギー政策を考え直すとてもいい機会となると思います。
 東日本大震災を思うとき、必ず脳裏をよぎるのは気仙沼市立階上中学校で当時挙行された卒業式の答辞です。この答辞は私の「頑張らなきゃいけないね。さぼっている訳にはいかないね」という気持ちを思い起こさせてくれる処方箋です。

 本日は未曽有の大震災の傷も癒えないさなか,私たちのために卒業式を挙行していた だき,ありがとうございます。
 ちょうど十日前の三月十二日。春を思わせる暖かな日でした。 私たちは,そのキラキラ光る日差しの中を,希望に胸を膨らませ,通い慣れたこの学 舎を,五十七名揃って巣立つはずでした。 前日の十一日。一足早く渡された思い出のたくさん詰まったアルバムを開き,十数時 間後の卒業式に思いを馳せた友もいたことでしょう。「東日本大震災」と名付けられる 天変地異が起こるとも知らずに…。
 階上中学校といえば「防災教育」といわれ,内外から高く評価され,十分な訓練もし ていた私たちでした。しかし,自然の猛威の前には,人間の力はあまりにも無力で,私 たちから大切なものを容赦なく奪っていきました。天が与えた試練というには,むごす ぎるものでした。つらくて,悔しくてたまりません。 時計の針は十四時四十六分を指したままです。でも時は確実に流れています。生かさ れた者として,顔を上げ,常に思いやりの心を持ち,強く,正しく,たくましく生きて いかなければなりません。 命の重さを知るには大きすぎる代償でした。しかし,苦境にあっても,天を恨まず, 運命に耐え,助け合って生きていくことが,これからの私たちの使命です。
  私たちは今,それぞれの新しい人生の一歩を踏み出します。どこにいても,何をして いようとも,この地で,仲間と共有した時を忘れず,宝物として生きていきます。 後輩の皆さん,階上中学校で過ごす「あたりまえ」に思える日々や友達が,いかに貴 重なものかを考え,いとおしんで過ごしてください。先生方,親身のご指導,ありがと うございました。先生方が,いかに私たちを思ってくださっていたか,今になってよく 分かります。地域の皆さん,これまで様々なご支援をいただき,ありがとうございまし た。これからもよろしくお願いいたします。 お父さん,お母さん,家族の皆さん,これから私たちが歩んでいく姿を見守っていて ください。必ず,よき社会人になります。  
  私は,この階上中学校の生徒でいられたことを誇りに思います。 最後に,本当に,本当に,ありがとうございました。

 明るい未来の再構築のために頑張ろう。

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

カテゴリー

過去記事

PAGE TOP