恒例となっている建設市民委員会とアーラ衛館長との懇談会が昨日ありました。様々な取り組みをしているアーラを、どちらかというと体育会系の私は議員になった当時は理解できませんでした。その理由として「多額の建設コストを回収できるのか?」「すべて合算すると5億円以上かかっている管理運営費は無駄ではないか」「演劇や音楽なんか名古屋へ行って鑑賞すれば、補助金を出したとしてももっと安く上がるのではないか?」「そもそも10万人の市で維持管理するのは無理だ」等々否定的な考えがあり「民間に安く売却してしまった方がいいのではないか・・・」と考えたこともありました。今でも無駄な部分はあるし、熊本のような震災が起きた時にはガラスは粉々になって、避難所にも使えないかもしれない(現在指定避難所にはなっていないとのこと)けれど、アーラが進めてきた・・・また今後進めようとしていることには、未来への大きな期待があることにここ数年気付くことができました。かと言って、無駄を削減することは当たり前ですが。衛館長から「チケットを買った人しか用がない施設は必要ない。アーラへ来る人は10人中9人がチケットを買っていない人。普通に市民が集える場所でたまたま演劇や音楽をやってるだけ」また今後については、仲間を作るワークショップやソーシャルインパクトボンド(SIB)の導入を検討しているとのこと。SIBの言葉すら職員で知っている方は少ないはず(私は今年研修を受けたので知っていました)これにはすごい可能性を感じます。アーラを拠点として医療・介護・貧困対策に新たな事業が生まれる可能性を感じた懇談会となりました。
SIBとは
ソーシャルインパクトボンド(以下SIB)は、社会的インパクト投資の手法の一つで、投資家から資金を調達し、元々行政が行っていた公共サービスを民間のNPOや行政機関等から委託を受けた事業者が実施。事前に合意した成果が達成された場合、削減された行政コストを投資家に対して利益還元を行う仕組みです。すでに、英国・アメリカ・オーストラリア等で導入実績があり、日本でも横須賀市でパイロット事業が始まっています。
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