ひまわりのたね通信

「人口減少時代における地域力シンポジウム」のまとめが送られてきました

TOKAI★SHARE × 愛知大学三遠南信地域連携研究センターコラボイベント
「人口減少時代における地域力シンポジウム」@愛知大学
講演(主に市民主体のまちづくりに係る各市の取組みについて)
1.川上文浩様(可児市議会の事例について)
可児市議会ホームページ http://gikai-kani.lg.jp/
・可児市は岐阜県南部に位置する。世界一のバラ園などが有名。
・県立公園、バラを次の世代にどう残していくか、議会で考えている。
・可児市議会は何をやっているか。地方から国を変えていこうと活動している。
・未来への挑戦。未来の子供たちに何を残していけるのか。
・辺野古の海、どういった形で残していくか。19,000本もの使用済み核燃料棒、896市町村が消滅可能自治体、13兆円40年かかるといわれる福島原発問題、9,708万人まで減ってしまう2050年の日本の人口、1,000兆円を超える国の借金。
・我々大人たちは「日本の明るい未来をつくることが出来なかった。」ということを念頭において活動している。
・議会と市長の関係は二元代表制。市長を徹底的にチェックする。4週間かけて議会をやっている。議会と市長の関係をわかりやすく例えると、市民号という名の教習車。運転手の市長がハンドルとブレーキ、助手席の議会もハンドルとブレーキがある。車の両輪ではだめ。地方自治は民主主義の学校。
・議員は代理ではなく代表。熟議型議会。
・選挙後、4年間のミッションを決めて議会のサイクルをまわす。
・予算決算審査サイクル。決算から気づいたことを地域課題懇談会で議論し、そこへさらに若者意見を取り入れ、全会一致の内容のみ市へ提言する。
・政策サイクル。若者の意見、ママさん意見を検討して審議に生かす。
・政務活動費を使って視察をしたら、かならず報告会を開催する。
・地域課題懇談会(高校生議会等)
・条例を読んでいて、市民という定義に引っかかった。20歳以下は有権者ではないが主権者。彼らの意見をどう集約するか。
・地方の悩み ・若い世代の都市部流出(実は高校と保護者が流出装置)
         ・地域の担い手の減少
        ・地方都市の衰退
・大人×若い世代
 可児市の魅力を知る場。将来ふるさと納税してくれる人を増やす。
・若い世代との交流サイクル。12月に高校で模擬投票を行う。
・議会、学校、縁塾(議会が作ったNPO)、行政、地域との協働。
 ※参考 NPO法人縁塾の取組(青森中央学院大学 佐藤淳准教授寄稿)
 https://news.infoseek.co.jp/article/seijiyama_wmk03_56/
・サイボウズ(株)青野社長と松山市長の素敵なエピソード
 2000年 マザーズ上場、人材確保のために東京進出
 2008年 市長の猛プッシュにより松山オフィス開設。
      100人の雇用で50億円の売り上げを目指す。
・新しい大学入試の例
 センター試験が廃止。お茶の水女子大の事例(平成29年度入試〜)
 プレゼミ含め合計5日間の試験で、伸びしろのある生徒を選抜。
 社会でプレゼン能力のある子供を育てていかなければならない。
 知識はスマホとタブレットがある。人間力が求められる。
・高校生議会の活動。行政クロスロードを1年間かけて実施。
・出産できる病院が2院しかない。小児科も少ない、という課題を与える。
 小児科医と産婦人科医、どちらを増やすべきか、といったことを議論。
・懇談会に参加した学生二名が医大を目指し合格。
・商工会議所と共催で地域課題懇談会を開催。企業が求める人材と高校生が求める企業。企業が自分たちの頭が古いと気づいて、ビジョンを作り直している。
高校も生涯学習の時間を使って地元企業を知ってもらうきっかけづくり。
・オープンエンリッチプロジェクト。活動を通じて、高校生が自分の目的をもち、それに向かって頑張り結果を出すようになった。子供たちにスイッチが入る。
・3月12日、牧之原市の榛原高校と交流。
・なぜ若者投票率が低いのか。高校で本物と同じ選挙を開催。
・当日投票できない野球部のために期日前投票も実施。
・今年も大学生、縁塾、選挙管理委員会とともに実施。
・企画から学生にやらせて準備させなければ効果は出ない。選管が準備してはダメ。
・模擬選挙を実施した可児高校の投票率、90.1%。600人のグループディスカッション。
※参考 可児高校模擬市長選挙について(個人のまとめサイト)
https://togetter.com/li/954348
・議会×子育て世代→子育て支援を核とした地域づくり
 ママさん議会ワークショップ、家庭教育学級と一緒に行う。
 ※参考 ママさん議会の取組(可児市議会ホームページより)
 http://gikai-kani.lg.jp/archives/3197
・新城市行政視察(H28/3/31)「若者条例、若者議会について」
・2,000人(海士町)でできて10万人の可児市でできないことはない。
・議会主導で地域を変えていきたい。
2.穂積亮次様(新城市の事例について)
 若者が活躍できるまち〜世代のリレーができるまち〜新城市
・平成17年に合併。平成20年に総合計画策定。
・合併8年目に自治基本条例策定。
・地域自治区、若者議会、女性議会。
・10の地域自治区を作り、地域自治区予算、地域活動交付金を人口比率で分けて交付。
・自治振興事務所(11名、市民任用)地域協議会。地域活動支援員(職員)
・「地域がよく若者議会を認めたね」とよく言われるが元々の地域自治区の活動があってこそ。
・第3期マニフェストで若者政策市民会議の創設を記載。
・市民自治会議に若者枠5名を追加。
・消滅可能性都市に新城市が愛知県内の市として唯一入ってしまう。
・シルバーデモクラシー。若者の声が反映しにくい。若者の現状がわからない。
・若者の意思が代弁される、埋め込まれた制度を設計しなくてはならない。
・平成26年度に若者政策係を設置。
・新城市若者政策ワーキングチームを立ち上げ。21回のワークショップ。市民まちづくり集会の第2回を若者が運営。
・大臣制(メンバーを役割別に大臣に認定)
・実効性をもたせるため条例を作ってほしい、という声があり、ワーキングで条例のたたき台を作成。12月議会で議決。
・若者議会は市長の附属機関。
・平成27年4月スタート。委員20名。メンター14名。
・6月から11月まで全体会議14回、分科会60回、地域意見交換会10回。
・6つの若者政策を市長へ答申。3月議会で議決。
・平成28年度、新城図書館の郷土資料室をリノベーション。
・まちなみ情報センターのパソコン研究室もリニューアル。
・専用ホームページの立ち上げ。広報。 若者議会HP http://wakamono-gikai.jp/
・東京大学とのコラボレーション。
・若者防災の会「襷」防災フェスタの日にカレーの炊き出しを4チームで実施。
・第11回マニフェスト大賞にて最優秀シチズンシップ推進賞を受賞。
・若者政策についてまとめた本を出版。
・若者と接していくうちに我々(職員)も気づかされた。
・若者はまちにとって重要な資源。プロブレムではなくリソース。
・若者議会は成長の場である。品質が高まる。(立ち振る舞い、考え方、話し方)
・波及・変革→他の若者・地域・市民へ
・若者の提言を受け入れる行政側の調整力の重要性(市全体でバックアップする仕組みがなければ空回りする)。
・予算は今後も毎年1,000万円つける。
・若者議会を全国のスタンダードにしたい。
・人口減少時代での日本の在り方は、これからの時代を生きる若者たち自身が考えるしかない。若者たちが意見を述べられるような仕組みが必要。
・新しい時代の転換のタイミングで、若者議会のような活動が全国へ広がれば。
・国がやると余計なことになる、と国会図書館職員の方が言っていた。
・国の制度頼みではなく、地方から大きなうねりを作ってくことが若者議会の役割だと考えている。
・単発ではなく世代をつないでいくことが要。
・4/9に新城市にてセミナー開催。
3.西原茂樹様(牧之原市の事例について) 
・1月に静岡市で開催されたシンポジウムへ新城若者議会が参加してくれた。
・可児市とも以前から交流を進めている。
・県が発行した市民協働の書籍。ほとんど牧之原市の取組が記載されている。
・牧之原市、平成17年10月に合併。自身は県議から市長へ転身。
・牧之原市から国を変える。市民参加と協働を推進「フォーラムまきのはら」
・最初は100人ぐらい参加があったが、回を追うごとに参加者が減った。
・参加者が減る理由…声の大きい人が1人だけ話す、頭から否定、楽しくない
・これではいけないと、会議ファシリテーター普及協会の釘山さん、小野寺さんを講師に呼んで「会議のやり方」を勉強した。
・会議とは人の意見を聴く場。みんなが意見を言いやすいように回す役割の人「ファシリテーター」が必要。→市民ファシリテーターの養成。
・しかし、ファシリテーションのスキルを身に着けても使う場がなかった。
 →自治会を中心に男女協働サロンを立ち上げ。進行は市民ファシリテーター。
・平成23年に牧之原市自治基本条例を施行。市民が議員を説得。事前協議の場でも市民ファシリテーターが活躍。
・津波防災まちづくり計画の策定(第4次被害想定)。防災課から策定をせかされたが、まずは住民が自分事として作らなくてはならない、と考え住民でもある市職員の係長以上をすべて集め職員全員で計画を作ることを提案。
・5地区、各地区10回、男女協働サロン開催。市長は全部出席。
・その会場に市長がいるかいないかが大事。いるだけでこの会議の重要性を市民が感じてくれる。
・5地区以外の地区でも絆づくり事業が始まった。
・第2次総合計画を1年前倒しで策定。ワークショップを17回開催し意見の吸い上げ。
・前倒しで産官学金労言が策定した総合計画「まち・ひと・しごと総合計画」。
・対話による市民、団体、当事者本人のやる気を引き出した。
 国も「全国に先駆けて牧之原市が策定」とした。「国より先に牧之原市はやっている。」
・重要なことは市民と一緒に決める。とはいえ、なんでもかんでも対話するわけではない。
・話し合いをグラフィックレコーディングする。
・「牧之原市のくらしとエネルギーを考える」意見交換会を4回開催。中部電力も参加。
・学校が閉校になる地域で、この先どうするのかワークショップを開催。
・地域リーダー育成プロジェクト。市と高校、教育委員会、大学と連携。
・牧之原市は… 理念   対話(ダイアログ)
           スキル  ファシリテーション
           インフラ 話やすい空間づくり
・人が行動をするためには対話のプロセスが必要。腑に落ちることや納得するプロセスが対話。人は、気づいても共感までしないと動かない。
・人と人、組織と組織、つながって重なって、互いの力を引き出し合う
・重要なことは市民と一緒に決める。
・市民が主体的になり、皆でやる気を出してまちづくりに取り組む。
 人はだれでも主役になれる。
・国民が主役になってやる気になるようにしてあげること=1億総活躍社会
 国は余計なことをしなくてよい。
〇パネルディスカッション
進行 愛知大学 駒木伸比古 准教授 以下(駒
パネリスト
可児市議会 川上市議 以下(川
新城市 穂積市長 以下(穂
牧之原市 西原市長 以下(西
会場の参加者はスグキク※を使ってリアルタイムに質問、アンケートで参加
スグキク(イマキク)についてはこちら https://imakiku.com/ja/#/
1.若者が活躍し住みたくなるまちづくりとは?
視点:若者がUIJターンしたくなるまちとは?そんなまちづくりのために実際に行っていること、意見を吸い上げるしくみづくり、若者が起業するために必要なことなど
駒)UIJターンなど、実際に市で行っていること、起業支援などについて伺いたい。
川)若者とかかわってきて感じたこと。若者たちには地域の魅力を知る場がない。学校では教えない。先生も地元じゃない。
・地域の魅力を知る場を地域が作る。
・企業誘致、若者が就職したいと思える企業を誘致する。
・起業したいけどできない、という思いを行政等がどう支援できるか。経営計画書をつくるだけでも大変。ファンドを作って支援する仕組みづくり。
・本気の大人が若い世代を受け止めて、その場で本気でかかわる。中途半端にやるならやめた方がよい。地域から本気の大人を発掘し、若者と交流できる場をつくり、諸団体とつなげていく。
・子供たちを場へ埋め込んでいく。まず場を作って話をして、きっかけをつくる。エゴや人生観を押し付けない。良さを引き出して伸ばす。
穂)地域のことを若者たちが知らない。2016年の世界新城アライアンスへ、新城市から若者代表を5名参加させた。
世界のユースたちと話をするなかで、テーマが「あなたのまちは若者にとってやさしいまちか」という内容だった。他国の若者は自分たちのまちについてよく知っていた。一方、新城市の若者は知らないことに気が付いた。そして、若者たちが市内の観光地等を実際にまわるところから行動を始めた。
・中学生議会、一般質問で新城市には雇用の場がないので新城の中で働くための市の施策は何かと聞かれ、部長会議で検討した結果、企業誘致に加えて、逆に新城市内でどんな企業がどんな活動を知ってるかと問いかけた。大人たちが「新城市は雇用の場がない」ということを子供たちも真に受けている。実は大人たちも企業について知らない。これを子供たちへ伝えようと、昨年度20数社に協力いただきしんしろ企業展を開催した。 http://www.city.shinshiro.lg.jp/…/index…/detail.9.49388.html
・地場の中小企業でも世界で活躍している企業がある。知り合うことで若者・企業双方の考えが変わる。
・起業創業支援活動、公共施設の有効利用についても取り組んでいる。
西)高校生にとって、身近に働くところとして製造業があっても、都会にあるようなサービス業なんかを求める。彼らが何を求めているか、とのミスマッチを考えないといけない。
・市についての勉強、小中学校の先生もあまり教えられていない。市外から通勤している先生も多い。先生が子供たちに「自分たちで調べてみよう!」と課題を振って子供たちに主体性を持たせてやらせるだけでよい。
・昨日、内閣府で宇宙開発を担当している部門が大学の先生を連れてきて牧之原市でワークショップを開催した。なるべく違うDNAと交流すると知の爆発が起こる。都会の環境だけで話し合っていてもだめ。
・最先端の技術を田舎に持ってくる。子供たちも興味を持つ。
駒)地域のことをもっと知ろう。大人の固定観念を子供たちに押し付けない、先入観を持ってしまう。次に、イマキクで出た質問について意見を伺いたい。
スグキク)若者が「住みやすい」と感じる瞬間はどんな時でしょう?
・働く場があるか。
・ここなら生活していけると思う安心感。
・都会へのアクセスがよい。
西)渋谷ライナーが1日4便できた。高校生がかなり利用している。都会の大人を逆に牧之原へ呼びたい。東急電鉄と静鉄が2便ずつシェア。
・富士山静岡空港。駐車場無料。
川)名城大学司法学部が3月で市から撤退してしまった。犬山からスクールバスを出したら、学生が市内に住まなくなった。
・別の大学を誘致。学生が来れば空き家も埋まる。看護師や薬剤師は勉強のやりやすい環境がよい。
・アクセスのよさがすべてではない。
・値下げ合戦はまちが疲弊するだけ。文化的に本物と接する機会をつくり人を育てる。
・市民とものを一緒に作り上げる。投資している点が違う。
2.若者の減少をくい止める政策とは
視点:子育て支援、観光シティプロモーション、移住・定住支援など
西)女性がいてくれることが大事。女性が好きになるまち、魅力を感じるまちを目指すべき。男ばかりいても仕方がない。
穂)若者流出を食い止めることを自治体としてやるが、食い止めることを目標にすることは如何なものかと考えている。流入と流出はパラレル。生活、経済活動の相互依存は出来上がっており、よりダイナミックにやれる施策を考えるべき。
・流出抑制といったとたんに、若者にとっては魅力のない街になってしまう。
・若者が活躍できるまち、はばたいていける街でもある。
・本当はここに住みたいけど、住み続けられないという環境は自治体としてなくなるよう努めなくてはならない。
川)人口減少時代、都会は若者を吸い上げている。
・豊田市、生産労働人口が減っている。
・可児市は人口のダム。中山間部からの人口流出を可児市で止めたい。
・高校生議会、半分は可児市で残りは他の市町。
・名古屋市への流出は止められない。
・牧之原市の高校生は、絶対に牧之原市へ帰ってくる、と言っていた。
・特効薬はないが、あきらめないで取り組んでいけばいずれ結果はでる。
・世の中はドラスティックに変化していく。
スグキク)どんなことがあると、若者が来てくれると思いますか?
・働く場所が数多くある
・若者向けのお店がある
・子育てしやすい環境
・旦那を連れてこられる環境
西)コンテンツがあり、コミュニケーションができてコミュニティが生まれた。
・陸地上の境で争っていても仕方がない。
・全然つながりのなかった3市で何か新しいことが出来るかもしれない。
穂)川上市議へ伺いたい。高校生への企業説明、商工会議所と対面したら企業側の価値観が変わったと言っていたが。
川)今の若者は、安定した仕事で休みがとれて残業がない企業を求めている。お金はほどほどでよい。趣味の時間を大事にしたい。
・中小企業に聞くと「難しい」というが、そういうところに女性は就職しない。
・制度をつくるところからやっていかないと人はこない。
穂)地方で暮らし続けることの価値観が変わってきている。違いを乗り越えることが若者議会の使命だと感じている。
・超高齢化、GDPの1割は年金支出。
・高齢者の年金所得に占める割合が非常に増えている。
・地域産業総合振興条例。福祉費、年金収入が地域で働く若者に流れていくような循環を作らなくてはならない。
・魅力をつくっていくことが大人の役目。
川)素敵な店は、若者自身がつくれがよい。大人が作ってはだめ。若者が作れる仕組みを作ればよい。
・熊本地震、避難所は子供、女性のことを考えた運営がされていなかった。
・キーワードはこどもと女性。大人が押し付けるのではなく、こども目線、女性目線がどれだけ入ってるのかを意識して物事を考えていく必要がある。女性こどもが集まる=人口減少が緩やかになる。
スグキク)
・ワークライフバランスを意識した企業がある。
・学生がやりたいことを実現できる環境がある。
駒)成長から成熟へ、と言われているが、若者がやりたいことを実現できる場や環境があることが若者が来てくれる要因となるのでは。
3.少子高齢化時代における若者が生活しやすい地域構造の在り方とは(20分)
視点:地方の高齢化、限界集落、空き家問題、交通問題、コンパクトシティ、小規模多機能自治、住民主導による地域コミュニティ運営、二地域居住、人材育成など)
川)僕たちの時代の電話、糸電話だった、なんて高校生に話をしている。
・今の子供、生まれた瞬間にスマホとタブレットがある。
・IoTの時代だから仕方がない。
・今の高校生は大変。やることがたくさんある。
・社会が成熟している、これに対応できる行政、民間でなくてはならない。
・若者も様々なツールがある中で、未来について考えなくてはならない。
・久米島、海洋深層水で温度差発電をやっている。子供たちが発電機の前で遊んでいる。安全だから。
・今の若者は、自分たちよりもはるかに知識を持っている。
穂)若者議会、1000万円の予算をつけているが、少額ではなく多額でもない。
・代表者でもない若者にまかせていいのか、ばらまきじゃないか、といった議論もあった。
・1000万円、若者でしか考えられない、大人が思考を放棄したところに、使うから意味がある。若者らしい目線で政策を作ってもらう。大人たちと議論しながら政策を作っていく。
・これからの時代、人口は急速に減る。一方で技術変革もある。エネルギー問題も変わる。まったく新しい様相のなかで生きていく知恵など、若者でなければわからないことがある。
・研究開発費と考え、若者の考えることに投資をしていく。
・地域社会が度量を持ち、チャレンジできる環境、背伸びが出来る環境を地域が持っているか。大人たちが後押ししていく土壌をつくっていくのがこれからの地域。
西)新規採用職員へ研修を行った。何が心配か聞いたら、1位は災害、2位は結婚できるかどうか、なんて言われた。大人が婚活婚活と言っているせなのか。
・牧之原市では男女協働サロンをやってきた。男と女は違う、それぞれの良さを助け合って生活していく、サロンは対話、という場を作ってきた。
・すべての人が同じ社会で生きている限りは、すべてのことに意見を言い、やりとりする場がほしい、場を保障することが対話の場であり、若者も年寄りも参加する。
・年寄りはお金を持っているが悩みも多い。若者と対話することで、大人たちの財産が若者たちへ伝わってく。
・ムードを皆で作る、それは市民のパワー。役所がやってもしょうがない。
スグキク)
・世代間でつながれる場をつくる。
・地域の場に若者が参加する。
・若者議会のような仕組みをつくる。お互いの考え方を知る。
・学校に地域が入り、先生は勉強、地域は地域教育とすみわけする。
穂)若者議会、地域との交流の場を設けてほしい、と言われる。若者は定常の社会を持っているわけではない。地域のコミュニティと若者議会で生まれてきたパワーをどう結び付けるのか。そもそも結びつけるという発想が間違っているのではないか。
西)意欲的な人だけがやっていると、5%は盛り上がるが残りは寝てる。誰が選ぶかが重要。牧之原市では自治会連合会を対象に選んだ。
・やりたくない人がやってもいいな、やりたいな、と変えていく仕組みが必要。そのためには古くからある組織を利用するのがよい。例えば自治会や消防団。
川)可児市は自治会は縦割りが強すぎる。自治会の縦割りを壊すのは難しいので、そこへ大学生を落とし込んでいる。議会から自治会へいっても聞いてくれない。
西)うまくいっていることばかりではないが、自治会で職員がスクール方式でやろうとすると反対の人とかが演説ぶって話し始めてしまう。平場でやれば紛糾しない。
【まとめ】
駒)3つのテーマについてお話いただいたが。最後に伺いたいのは、シンポジウムのテーマである地域力を育んでいくための取り組みについて事例を発表いただいたが、地域力に必要なエッセンス等についてお話いただければ。
西)市長は大変で偉い、いろんな判断、決断をしなくてはならない。プロセスに最小段階から如何に絡んでいくかが大事。
・利害関係者と最初から一緒にスタートする。
・誰かに委ねるとその人は一生懸命やってくれる。
・自動運転が出来れば、考える量が減る。
・コラボの先、隠し事なくお互いに尊重し合ってやる関係性が大事。
穂)可児市議会の活躍を見て、議会が本気になって取り組んだ時の政策のダイナミックさを感じた。新城市の若者議会が短期間でできた要因は市職員の頑張り。市職員が働き方を見直し、自治によりそって働いていくことになれば地方は大きく変わっていく。
・3者のどれが欠けても地域は元気にならない。
・若者とのキャッチボールの中で、若者議会が生まれた。さらに地域の力、議会の力が加わってくれれば様々な分野に効果を発揮できる。
・議会と一緒になって若者議会を盛り上げていきたい。
川)本気の大人がまちを変える。
・市長はプロデューサー、議会はコーディネーター。
・若者はどんどん失敗してよい。大人は聞かれたらアドバイスをするだけでよい。
・可児高校では、半分以上の先生は模擬投票に積極的ではなかった。
・本気の大人を発掘する。彼らは子供たちの邪魔をしない。海士町、島民全員が若者を応援している。そういう場をつくることが必要。
駒)大人が本気で関わる。大人の考えを押し付けない。地域の魅力を子供たちに知ってもらう。押し付けるのではなく自分で探してもらう。地域の魅力を知って入れば子供たちも自分の地域に誇りを持てる。都会に出ていくことは悪いことではない、むしろ研鑽を積んでもらうために必要。自分の目で地域を見つめ、良い点、悪い点を理解する。地域を誇りに思う心や心に残る経験があれば、いつか地元に戻ってくるかもしれない。離れていても、地元のために何かやりたいという人もたくさんいる。
大学生にたくさん参加してもらったが、自分事として考え、自分のまちってどうなの、ということに興味をもってほしい。
これらのことがつながることで若者が活躍できるまちになっていけるのではないか。
若者に限らず、地域力を高めるために自分が出来ることが何か、を考えるきっかけになれば。

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