社民党の辻本議員が離党届を提出し、今後は無所属議員として政府(民主党)に協力していく旨の説明がありました。
完全な野党社民党から、連立を組み政権の一部を担い副大臣として内閣の一員となった経緯から、一応の理解はできますが、次期衆議院選挙時に自分に有利な道を選んだのであればがっかりです。
議員内閣制での野党には、予算の編成権や執行権がありません。これは元与党を経験したものからすると天と地ほどの差があると聞きました。つまり予算を持たない政党には政策を実現する術がないと言う事になります。政策を実現するためには与党にとどまるしかないという現実があります。
一方地方議会は2元代表制(首長、議会がそれぞれ直接選挙)のため、議会には与党も野党も存在しません。本来首長部局の監視や住民の立場に立った条例づくりなどが主な仕事で、議会には首長部局に対する野党的な立場や市民目線での対案作りが要求されますが、その機能を果たしている議会はごく稀です。
どちらかというと首長派で、首長を支える会的な考えの会派が多数を占め、「首長と議会は車の両輪」と唱え同じ方向へ向かおうとする事がほとんどですが、車の両輪でもドライバーは市民であり、決して首長ではありません。首長がドライバーで両輪を動かしている状態はよく見かけますが、本来ドライバーは市民であるべきです。
議会は決算の認定、予算の承認が議会の権限の一つですが、予算の編成に対する権限はありません。(一部修正は可ですが)
その辺りを今後どうするのかが大きな課題ですが、今年度から決算特別委員会が設置されますので、予算への反映の仕方などについて十分な議論が必要です。
どちらにしても、予算編成権を持たない機関(政党)がどうそこに係わっていくのかは、知恵(うで)の見せ所です。
この記事へのコメントはありません。